2026年8月13日からの記録的な大雨により、千葉県では甚大な被害が発生しました。気象庁はこの大雨を「令和8年8月千葉豪雨」と命名しています。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
例年9月から10月にかけては台風の接近・上陸が集中する時期です。この記事では、家庭でも職場でも取り入れられる「ローリングストック」の考え方と、農林水産省が示している備蓄量の目安を整理します。
台風シーズンに備蓄が必要になる理由

台風や豪雨による災害では、地震とは異なる形で生活に影響が出ます。
道路の冠水や土砂災害によって、物流が止まることがあります。店舗に在庫があっても、そもそも外出が危険で買い物に行けないという状況も起こります。
停電と断水が長引く場合もあります。調理に電気やガスが使えず、水道が止まれば洗い物もできません。冷蔵庫の中身は数時間で傷み始めます。
千葉豪雨では、複数の下水道ポンプ場が浸水により機能を停止しました。上水道だけでなく下水道が使えなくなると、トイレを含めた生活全体に影響が及びます。
台風は地震と違い、数日前から接近が予測できる災害です。だからこそ「予報が出てから備える」のではなく、平時から一定量を確保しておくことが現実的な対策になります。
ローリングストックとは

ローリングストックとは、日常的に使う食品を少し多めに買い置きし、古いものから消費して、使った分だけ買い足すという備蓄方法です。
農林水産省や内閣府の防災ガイドでも推奨されている手法で、非常食を別枠で管理する従来のやり方と比べて、次のような利点があります。
賞味期限切れを防げます。 押し入れの奥にしまい込んだ非常食が、気づいたら期限切れだった。これは備蓄でもっともよくある失敗です。日常的に消費すれば、この問題自体が起こりません。
買い足しの負担が分散されます。 一度にまとめて買うのではなく、普段の買い物のついでに補充していく形なので、支出も手間も平準化されます。
味を事前に確かめられます。 実際に食べてみて口に合わなければ、次回から別のものに変えられます。災害時に初めて食べて「食べられなかった」という事態を避けられます。
ローリングストックの3ステップ
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今ある食品を確認する — まず自宅や職場にある食品を棚卸しします。缶詰、レトルト、乾麺、飲料水。何がどれだけあるかを把握するところから始めます
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不足分を少し多めに買う — 普段の買い物で、いつもより1〜2個多く買います。新しく特別なものを買い揃える必要はありません
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古いものから使い、使った分を補充する — 手前から取り出して消費し、買い足したものを奥に入れる。この循環を続けます
何をどれだけ備えればよいか
農林水産省は、最低3日分、できれば1週間分の食料備蓄を推奨しています。
飲料水
内閣府および農林水産省は、1人あたり1日3リットルを目安として示しています。飲用だけでなく調理に使う分を含めた量です。
4人家族で1週間分なら、3L × 4人 × 7日 = 84リットル。2Lペットボトル42本に相当します。かなりの量ですが、これが公的機関の示す最低ラインです。
熱源
農林水産省はカセットボンベを1人1週間あたり約6本としています。ボンベの使用期限は約7年、カセットコンロ本体は約10年が目安とされています。
停電時に温かい食事が取れるかどうかは、体調にも気持ちにも影響します。食料と合わせて熱源も確認しておきたいところです。
食料
主食(米、パン、麺類)、主菜(肉・魚の缶詰、レトルト食品)、副菜(野菜の缶詰、乾物)をバランスよく揃えます。
避難生活が長引くと、炭水化物に偏りがちになり、野菜やたんぱく質が不足します。数日分であれば問題は出にくいですが、1週間分を想定するなら栄養バランスも考慮に入れる必要があります。
ローリングストックが続かない3つの理由

実際に始めてみると、うまく回らないという声も少なくありません。よくあるつまずきと対策を挙げます。
保管場所が分からなくなる
備蓄品をあちこちに分散させると、何がどこにあるか把握できなくなります。1か所にまとめるか、置き場所を決めてリスト化しておくのが基本です。
分散保管そのものは悪いことではありません。自宅の1階が浸水した場合に備えて2階にも置く、という考え方は有効です。ただしその場合も「どこに何があるか」は記録しておきます。
消費と補充のタイミングを忘れる
「使ったら買う」を習慣化できないと、在庫が減ったまま放置されます。月に1回、日付を決めて確認するのがおすすめです。防災の日(9月1日)や月初など、覚えやすい日に設定します。
家族の好みに合わない
自分だけで選んで買い揃えると、家族が食べてくれないことがあります。普段から食卓に出して、反応を見ておくことが大切です。特に小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭では、実際に食べられるかどうかの確認が欠かせません。
自治体・法人の備蓄にも通じる考え方
ローリングストックは家庭向けの手法として知られていますが、その本質である「期限管理の負担を減らし、内容を実際に確認しながら回す」という考え方は、自治体や企業の備蓄にも当てはまります。
自治体の備蓄では、期限が近づいた在庫を防災訓練やイベントで配布し、その分を新しく購入するという運用が広がっています。単に廃棄を減らすだけでなく、住民が実際に防災食を口にする機会になり、災害時の受け入れやすさにもつながります。
企業のBCP(事業継続計画)においても、従業員が一度も食べたことのない備蓄品を並べておくより、日常の延長線上にあるものを回していく方が実効性が高くなります。
よくある質問
Q. 非常食とローリングストック用の食品は、何が違いますか。
A. 明確な区別はありません。長期保存食を日常的に消費して補充すれば、それはローリングストックです。逆に、普段使いの缶詰を多めに持つのもローリングストックです。保存期間の長さと、日常的に消費できるかどうかのバランスで選びます。
Q. 3日分と1週間分、どちらを目指すべきですか。
A. まず3日分を確実に揃えることをおすすめします。農林水産省は1週間分を推奨していますが、いきなり1週間分を用意しようとすると保管場所も費用も負担が大きく、途中で挫折しがちです。3日分を確保したうえで、少しずつ増やしていく形が続きやすいと考えます。
Q. 保存期間が長い食品ほど良いのでしょうか。
A. 保存期間の長さは、買い替えの頻度を下げる点で確かに利点があります。ただし、それだけで選ぶと「保存はできるが食べたくないもの」が残ることになります。保存期間、味、調理の手間、栄養バランスを合わせて検討してください。
Q. 電気もガスも止まったら、どうやって食べますか。
A. 加熱せずにそのまま食べられる食品を一定量含めておくのが確実です。カセットコンロがあれば調理の幅は広がりますが、燃料にも限りがあります。「熱源なしでも食べられるもの」を備蓄の中に必ず入れておくことをおすすめします。
Q. アレルギーがある家族がいます。どう備えればよいですか。
A. 一般的な備蓄食品には特定原材料が含まれているものが多く、避難所で配布される食品が食べられないケースがあります。ご家族に合わせた食品を、ご自身で備えておく必要があります。農林水産省も「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」を公開しています。
まとめ
台風シーズンを前に、いま一度ご家庭や職場の備蓄を確認してみてください。
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農林水産省の推奨は最低3日分、できれば1週間分
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飲料水は1人1日3リットル
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カセットボンベは1人1週間あたり約6本
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期限切れを防ぐには日常的に消費して補充するローリングストックが有効
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熱源がなくても食べられるものを必ず含めておく
アルファフーズでは、加熱・加水なしでそのまま食べられるUAA製法の長期保存食をご用意しています。日常のローリングストックにも、災害時の備えにも取り入れやすいラインアップです。
参考資料
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農林水産省「家庭備蓄ポータル」 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/
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農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook.html
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農林水産省「ローリングストックについて知りたい方へ」 https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/network/rolling.html
※本記事に記載した令和8年8月千葉豪雨の情報は2026年8月17日時点の公表内容に基づくものです。最新の状況は気象庁・国土交通省・各自治体の発表をご確認ください。